45度線分析_06_貯蓄関数
以前に消費関数を紹介しました。
家計は得た収入から税金をはらい、残りを消費と貯蓄に分配します。
三面等価の分配面(Y=C+S+T)はこのことをあらわしていたのでした。
また消費(C)は以下の式で書き表します。
C = C0 + c( Y - T )
C0は基礎消費。
これは生きていくために最低限必要な消費ですので、借金をしてでも払うまずこれを払う必要があります。
(Y-T)は可処分所得といいました。
Yは収入、Tは税金を表しています。
収入のうちから税金を引いたものが、実際に使うことができる金額です。
c は限界消費性向です。
これは%で考えます。
(Y-T)、つまり使える収入のうち、c%を消費に回すということです。
消費に回されなかった分は貯蓄されます。
今回はこの貯蓄について見ていきます。
貯蓄関数
貯蓄はアルファベットのSであらわします。
貯蓄(S)を決定する貯蓄関数は以下のようになります。
S = -C0 + (1 - c)( Y - T)
実は消費関数をもとに導いているので、ちょっと似た形になっています。
これから式の意味を説明します。
まず、-C0ですが、基礎消費C0にマイナスがついています。
これは、「貯蓄はマイナスの消費である。」というかんがえによるものです。
(「マイナスにお金を使う」ことは「お金を貯める」ことを示します。)
次に(1 -c)です。
これは限界貯蓄性向です。
消費に回らなかった分は貯蓄になります。
たとえば限界消費性向(c)が0.8(80%)だとすると、限界貯蓄性向(1 -c)は0.2(20%)になります。
収入の80%を消費に回したら、のこりの20%を貯蓄するということですね。
この限界貯蓄性向(1 -c)はアルファベット小文字のsであらわすこともできます。
グラフにすると以下のようになります。
切片がマイナスになっていますね。
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